森の守人 第一章
□白き襲撃者
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「美守!トロトロしてないで早く来い!!」
「分かってる!」
いつものように妖を退治する二人。
〈美守!こっちに五匹いるよ!〉
「結!滅!!」
滅した…と思えば、二匹逃がしてしまう。
「あ!逃げちゃう!」
美守は慌てて追い掛けようとした…が
「結!滅!」
二つの結界が一匹ずつ囲み、滅した。
「あ…」
「だから言ってるだろ…一気に囲むな。相手の位置をよくみて正確に捕らえろ」
「時人…」
少し不機嫌そうに立つ少年、時人が言った
「お前は…観察力と洞察力は俺よりいいんだ、集中力を高めればできる」
そう言うと次の場所へ移動した。
〈かーっ!いつ会ってもきにくわないガキだねぇ〉
「でも…ちゃんと言ってくれるから」
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