森の守人 第一章

□イケメン登場
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「待ってよーっ!」



いつものように烏森の守備につく美守。



「結!!」



妖を囲みはしたが、上半身が逃げてしまった。



「やばっ!千切れちゃったっ!!」



ヒュッ



「え!?」



妖が消えたかと思うと、志々尾が美守の結界に乗っていた。

…妖の上半身を持って。



「ヘタクソ。」


「Σ!!」



率直に言われてしまい、ショックを受ける美守。



「そんなハッキリいわなくたって…(涙)そ、それにその妖は私が狙ってたもん!!」


「(もんって…)…知るか。先に仕留めたもん勝ちだ。俺は頭部を抑えた。
しかも…」



志々尾は結界の中の妖と自分の妖を比べた。



「よく見ろ、俺の仕留めた分の方が長いだろう」


「…」



確かにそうだが、志々尾がそんな事を言うと思わなかった美守。



「(でもなんかムカつくかも…)滅!!」



美守は何も言わずに滅したが、志々尾は見抜いていたかのように素早くいなくなった。



「…元気な奴ら」


〈だなぁ…〉



直後、時人の背後から大きな妖がでてきた。



「結!!」



時人は妖をみることもせず、滅した。



「(あの男…相変わらず凄い技術力だな)」



志々尾は時人と少々合わないといえ、実力は認めていた。



「(それにくらべて墨村は…っては!?)」



美守はまた一匹追い掛けていたが、後ろからの敵に気づいてない。



「あのバカ!!」



志々尾は叫ぶなり、美守の元へ駆け出した。
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