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□青林檎の恋
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隣の席から香ってくる、青林檎の甘い香り。
今日のガムは多分グリーンアップル味だな、なんて。
考えてるあたしは多分相当ブン太にハマってる。
「…ね、ブン太。あたしのガムあげるからブン太ガムちょーだい?」
ちょっと聞いてみる。
あたしの今日のガムはクランベリー味。
昨日ブン太が食べてた味のガムだ。
さっき食べてみたけどけっこう美味しい。
「いいぜぃ。おっ♪クランベリー味じゃん!美味いよなぁ、それ」
ニカッと笑うブン太の表情がカッコよすぎて、あたしはつい目を反らした。
「…うん、美味しいよね」
うつ向いて笑うと、いきなり顔を捕まれた。
そして強引にブン太の方に向けられる。
「お前さ、せっかく可愛い顔して笑ってるんだからちゃんと前見ろよぃ。見えねぇだろぃ?」
かーっと、顔が赤くなるのを感じた。
可愛いって言われたの、始めてなんだもん…//////
「か、可愛くないよ…あたし」
「ばーか、愛子は可愛いよ」
パチンとおでこにデコピンされた。
おでこを押さえながらも、あたしは身体中が熱くなるのを感じた。
「ブン太だって…カッコいいもん」
ブン太が驚いたようにあたしを見る。
みるみるうちにブン太の顔が赤くなっていった。
「ブン太の顔赤〜い♪」
あたしがからかったように言うと、ブン太がムスッとした顔をした。
「お前なぁ〜!どうなっても知らねぇぜぃ?」
「いいよ、あたしブン太の事大好きだもん」
ぎゅーっとブン太に抱きつくと、
ブン太もぎゅーって返してくれた。
「俺だって愛子の事、大好きだぜぃ」
教室の中だって事をすっかり忘れてたあたしたち。
後でクラス中にからかわれたのは…言うまでもない。
青林檎の恋
<ブン太の顔、真っ赤だね/////><愛子に言われたくねぇし/////>