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□コワレモノ
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「雅治〜っ!!」
愛子は俺を見つけると、笑顔で駆け寄ってきた。
周りの奴らにとってはただありふれた日常の一部だろうが、
俺にとっては違うきに。
愛子がいるだけで
世界が、変わるんじゃ。
「おはようさん」
柄にもなくにっこりと笑ってしまうのも、多分愛子だから。
愛子がいなければ、俺なんぞ色の無いパレットみたいなもんじゃ。
愛子は俺にたくさんの色をくれて、
俺に人間の温かさを…教えてくれる。
そんな愛子だからこそ、今までの女みたいに扱えんのじゃ。
ほんに大切な女じゃきに。
傷なんぞつけたくなかろぅ?
「今日も雅治はおっきいね〜!」
愛子が俺を見上げる。
愛子の身長はまぁ…大きくはない(正直に言うとちっこい)。
そこがまた愛らしいトコなんじゃけど。
本人は気ぃついとらん。
「愛子は相変わらずちっこいのぅ」
わしゃわしゃと髪を撫でるとすぐに赤うなる。
ほんに…可愛ええのぅ。
愛子を見ながら改めてそう思った。
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