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□友達なんかじゃない
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「白石はさ、女泣かせだよね」

なんとなく呟いた言葉を、白石が聞き逃すはずがなかった。

「なんでやねん!!俺愛子にめっちゃ優しいやんか」

白石が必死に訂正する。

だってさー…

「白石この前告白されてたでしょ」

「…おん」

「しかも断ってた。めっちゃ可愛い子なのに」

昨日の子はほんとに可愛い子だった。

栗毛がふわふわして、綿飴みたいないい匂いのする子。

あたしだったら即付き合うな←おぃ

「いや、可愛いから付き合うとかおかしいやろ。俺は好きな子おんねんから」

“好きな子”

そのフレーズを聞く度にあたしの胸は痛む。

白石はあたしの気持ちを知らないから…

だから、平然と言えるんだよ―…

「白石に好かれてる女の子は幸せ者だね〜」

あたしもあたしだ。

今も無理して笑ってる。

好きなのに、こんなにも。

こんなにも…愛しいのに。

「そぉやな。まぁ、いつか愛子にも教えたるよ」

白石がにっこり笑ってあたしの頭を撫でた。

止めてよ、そういうの。

勘違いしちゃうじゃんか…



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