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□愛しい
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こんなにアンタが愛しいっちゅーのに、
なんでアンタは全然気ぃつかへんのや―…
「光〜!!おっはよ〜ぅ!今日も元気にしとるか〜?」
今日もアホみたいに可愛い笑顔でアンタは俺の所に来た。
「…愛子さんは相変わらず元気すぎてウザいっすわぁ」
俺が少しバカにしたように言うと、すぐにムキになる愛子さん。
愛子さんはどこ見てもセンパイには見えへん。
天然で、ドジで、誰かおらんとすぐに泣く。
そんなとこが可愛らしゅうて仕方あらへんのや…
「光のバーカ!!ハゲ!!ぜんざい男!!」
「どっかの誰かさんみたいにバカやありませんー。
しかもハゲとりませんわー」
お互いににらみ合いをしていると、
包帯をしている手が間に入り込んだ。
「2人ともいい加減にしや」
白石…部長。
白石部長が来た瞬間、愛子さんの表情が変わる。
「白石っ!!!」
「愛子、あかんやろ?相手は後輩やで?ちょっとくらい我慢せんと」
「うー…ごめん」
「よしよし、ええ子や」
愛子さんは白石部長が好きや。
そして白石部長も…
「財前もやで?あんまり愛子が可愛ええからって…いじめたらあかん」
白石部長が俺にデコピンする。
「…そんなんわかっとりますわ…」
愛子さんと白石部長が楽しそうに話しているのを、ただ眺めているなんて…
俺には耐えられへんかった。
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