log
□夕焼け
1ページ/3ページ
ブン太を待っている間私はずっと校門の前に座っていた。
いつも部活が終わってすぐに何か食べたいって言うから、手には今日の調理自習で作ったマドレーヌを持っている。
ブン太が美味しそうに食べてくれる姿が見たくて、すごく一生懸命作ったつもりだけど…
喜んでくれるかな??
ぼーっと空を眺めていると、見覚えのある赤い髪が見えた。
「愛子ー!!ワリィ、待った??」
片手を胸の前に立てて、ブン太が走ってきた。
部活が終わってすぐに来てくれたんだ…
私はにっこり笑って、使ってない真っ白なタオルを差し出す。
「お疲れさま、ブン太」
ブン太は私の差し出したタオルを受け取ると、にっこり笑って「サンキュ」と言った。
2人で帰り道を歩いている時、ふと忘れていた事を思い出した。
「そういえばね…ブン太に嬉しいプレゼントがあるんだ♪」
ブン太がワクワクした目で私を見た。
「マジで??」
仔犬みたいに私を見るブン太の頭をぽんぽん撫でる。
可愛いすぎだよ、ブン太///////
「じゃーんっ!!!マドレーヌだよ♪」
こんがりと焼いたきつね色のマドレーヌをブン太に見せると、すぐさま手からマドレーヌが消えた。
「すっげぇうまそう…いっただっきまーす♪」
ブン太がマドレーヌを口に運んだ。