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□夕焼け
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「ん〜っ♪これめちゃくちゃうまいじゃん、愛子」

にこにこと笑うブン太を見ているとこっちまで笑顔になってくる。

「ほんと??よかったぁ♪これね、ブン太を想って作ったんだよ」

「俺を…?」

ブン太の顔が急に真っ赤になる。

「そりゃ…甘いぜぃ」

ぽりぽりと頭を掻くブン太。

顔は相変わらず真っ赤なままだ。

以外と照れ屋なんだよね、ブン太。

「…なぁ、愛子」

「なに?」

「俺の気持ち、知りたい?」

ブン太が真剣な顔をして言った。

気持ちって、どういうこと?

「俺がどんだけ愛子のこと好きか、教えてやるよ…」

ブン太が私の腕を引いた。

「どういうこ…っ!!!」

唇から伝わる甘いマドレーヌの味。

キスをしている時間はそれほど長くなかったはずなのに、私は1秒が1分くらいに感じていた。

それほどまでに流れ込んでくる、ブン太の私への想い。

ブン太…

「ん…」

唇がそっと離れる。

「俺の愛子への気持ちも、甘いだろぃ??」

ブン太が悪戯っぽく笑う。

私は全身が火照っていくのを感じた。

「…甘かったよ、馬鹿」

夕焼けのせいか、キスのせいか私たちは2人とも真っ赤になっていた。








夕焼け


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