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□『altona』
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「な、…なんで、一緒にお風呂に入らないと‥ならないんですか///」



「何でって…理解に困る質問するね、千鶴は。僕たち夫婦だからに決まってるでしょ」



ちゃぷん…
湯船に体を沈めてから千鶴は微動だにしない。その代わりに総司は彼女の肩が冷えない様にと、手で湯船に波を起こした。
総司が千鶴を後ろから抱き締めている様な体勢。濡れた項が艶かしく、それに誘われる様に総司はそこへ唇を押し付ける。




「ん‥、や…めてください、総司さん」



「浴室だと血の巡りからいいから、キスマークがすぐ付くんだよね…ほんと、面白い位に。」



唇が這う擽ったさに身体を捩ったけれど、今の発言からして既に項付近は手の施し様がない状態だろう。いつものちくりとする痛みがないからといって油断していたことを千鶴は後悔した。
髪を下ろせば気付かれないのが唯一の救い。



「千鶴は肌が白いから、良く映えるんだ…」



「映えなくて…、いいです」



「千鶴は僕のだって印付けないと、落ち着かないんだよね」



「…そんなの付けなくても、私はもう‥総司さんのですから、だから‥///」




総司の動きがぴたりと止まったことで千鶴は疑問に思い振り向くけれど、掌で顔を覆って何やらもごもご…
珍しく耳まで赤くて目を疑った。




「そ、総司さん顔が真っ赤です!!のぼせたんですか?早く出な…キャッ///」



「ねぇ、襲ってもいい?」



「襲?えっ??」



「だって、そんな可愛いこと言われて襲わないなんて無理だし。」



「えっ、あの…えっと‥」



「一緒にお風呂入る時点で襲うのなんて確定だし。という訳だからさ、千鶴‥」



湯船に張ったお湯が大きな波を1っ作った。手加減なしにギュッと抱き締められて、好き勝手に唇を這わされて…




「ちょっ、待っ…」



「大丈夫。のぼせても僕がちゃんと介抱してあげるから」



首筋にちくりと走る痛みを感じながらも、身体の内側からくるじわじわとする熱に意識をやられ始めたのを嫌でも感じた。



the end.
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