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□『ninotchka』
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「おい春歌、」
『えっ、あ、もしもし?』
「あと1時間以内に帰る。寝ないで待ってろよ、これでもかって位に抱き締めてキスして、」
『さ、砂月くっ///』
「うんと可愛がってやる。」
『かわいがっ…えっ、えぇっ!!
」
「あと、好きなだけ甘やかしてやる。」
特別だからな、
そう言ってから通話の終了ボタンを押した。画面は見ず、上着のポケットへと携帯を突っ込んだ。
メールの文面はこうだ。
寂しいです、
会いたいです、
まだ帰ってこないんですか?
あぁ口で言えないから、文章にして送るのか。帰ってから思いきり抱き締めてやろう。それから意地でもあいつの口から寂しいと言わせてやるんだ。
君に会えるまであと…
帰宅時間の逆算、自然と笑みが溢れた。
fine.