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□『soleil d'or』
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「総司さん、総司さんってば!!起きてください、遅刻しちゃいますよ」
千鶴はベッドでぐっすり眠っている総司を必死に起こそうとするが、もぞもぞするだけで起きる気配はゼロ。
栗色の髪を四方に跳ねさせながら、嫌々をする総司が可愛いと思ってしまった…けれど、今はそれどころではない。
「起きてくださいっ!!また土方さんに怒られちゃいます。総司さんっ」
「…んー、ちづるぅ…朝から土方さんの名前とかさ‥聞きたくないんだけど。」
「で、でも‥」
「大丈夫、子作りしてましたって言い訳するから」
「////も、もっと駄目ですっ!!そんなこと言ったらだ‥えっ、ちょっ」
突然手を引っ張られてベッドに引き摺り込まれたので、思わずすっとんきょうな声を上げてしまったが、目を開ければふてくされ顔の総司が至近距離にあった。
朝から心臓に悪過ぎる‥
「そんなに全否定しなくても‥、僕たち夫婦なんだよ?」
「でも…凄く恥ずかしいです、、」
「昨日はもっと恥ずかしいことしてたけどね」
「////そ、総司さんっ!!!!!」
「さーてと、千鶴のことからかって気が済んだからそろそろ起きようかな」
ベッド脇でわたわたしている千鶴を抱き締めて可愛いなぁと呟けば、これ以上ないという位に顔を真っ赤にさせる。
そこに追い討ちをかける様にキスを一つ、してみたり…
「今のはおはようのキスね。あっ、いってらっしゃいのキスは千鶴からしてくれなきゃ僕、仕事行かないから。」
沖田家の朝は…
千鶴曰く兎に角疲れる、だそうだ。
the end.