short

□real love / slow dawn
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一気に新八の中へ自身を埋め込んだ。

「うぁぁぁっ…!!」

銀時の着流しを掴み、その異物感に耐えようとする。口から吐き出される息は短く、十分に酸素を取り込めていない。

「はぁっ……はぁっ、あっ」

「動くぞ。」

新八の耳元でささやいて、腰を進めていく。

「あっ」

出して挿れて出して挿れて。

「あっ…あっ…あっ…」

規則的な銀時の腰の動きに合わせて新八の喉の奥から嬌声が漏れる。口はだらしなく開き、端からは唾液が滴り落ちてシーツに染みを作った。

「ああああぁぁっ……!」

銀時がぐう、と一際新八の深くへ浸入すると、新八は白い首をのけぞらせた。ひくりひくりと震える首筋に、たまらなくなって銀時は噛み付く。

「うあっ…あっ…」

その痛みでさえも新八の体は快感に変えようとする。銀時は再び勃ちあがってきた新八の性器を右手で握り締めた。

「男に突っ込まれて気持ちいい?ここまたこんなんなってるよ。」

新八の痴態を辱めるように、銀時は下卑た笑いを浮かべながら腰を動かす。

「淫乱だなぁ。新八は。」

だけど新八は嬌声を上げるばかりで銀時に応えようとはしない。

銀時は応えない新八に悔しくなって、上下に動かす右手を速めた。

「あっ…んあっ!」

新八の中で快感が高まっていく。

「あっ…イクっ…!!」

「イっちまえっ」

悲鳴のような声をあげて、新八は自身の腹に己の欲望の化身を吐き出した。

「はぁっ…あぁっ…」

快感の余韻に浸るその顔は、白濁にまみれた。ひどく扇情的で、その光景に満足した銀時は再び腰を動かし始める。

「あっ…あぁっ…」

新八のその手は銀時を求めていない。

新八のその瞳は銀時を見てはいない。

その手に何がある? 何をその目に見るの?

確かに欲情しているはずなのに、体は反応しているのに、新八の心は冷めたままだ。

「…新八っ…!」

銀時は新八の顔の両脇に手をつき、がむしゃらに腰を振った。

「あっ…あっ…ああっ」

新八は銀時を拒まない。

だけど決して、受け入れない。

残酷だ。

銀時は思った。

太陽みたいな奴だと思った。それに焦がれて、手に入れたいと思った。だからそれを俺にくれよと言ったら、いいですよ、って言った。

だけどお前はうそつきだ。

俺の欲しいものなんてくれやしない。

「新八っ…ああっ…新八ぃっ…!!」

俺の名前さえ、この行為の時には呼んでくれない。

「あっ…あっ…んあぁっ…!」

新八の奥に、欲望を残さず吐き出して、銀時は果てた。



行為の後、泥のように眠る新八。
その少年特有のほっそりした背を銀時に向けて。

「…寝るときくらい、こっち向いてくれてもいんじゃね。」

少年のさらりとした黒髪を撫でてキスを落とす。

愛されたい。声にならない想い。

ふざけたことをほざくこの口を塞いで欲しい。

できれば、新八の唇で。

ねぇ、新八。俺を愛してよ。


 


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art-sch/ool:real love / slow dawn


体を求めすぎた坂田。
体以外はくれない新八。
2010.05.30 月見 梅

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