Short Story

□焼け野原のユグドラシル
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―瞼が酷く重い。

目の前に広がった鮮血。投げ出された四肢。たくさんの"モノ"は元の形を留めていなかった。
朦朧とする意識と身体を引きずりながら、任務に同行していたフランを探す。
命に別状はなさそうだが、血を流し過ぎたのか眩暈が酷い。今にも意識を手放しそうになる。

殲滅に成功したのか、相打ちか。どちらにしても状況はかなり悪かった。見渡す限り焼け野原。死体ばかり転がっている。
しばらく歩くと崩れかけた廃屋が見えた。
もしかすると誰かいるかもしれない。
とりあえずそこへ向かうことにした。
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