novel

□第2話
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暖かく、包み込む太陽。カーテンを揺らしながら、部屋の中に優しく入り込んでくる風。そしてその風は、庭の花たちの香りも運んでくる。
『春…かぁ』
一匹のプラスルがそう呟いてから、『う〜ん』と伸びをした。
「シフォン」
名前を呼ばれ、プラスルが振り向くと、そこには大好きな人の優しい笑顔があった。
彼は窓の近くのイスに腰掛けてから、もっていたトレーをテーブルに静かにおいた。
プラスルはニコニコしながら、彼の方へいった。
「3時のティータイムだよ。あ、今日は"ティー"じゃないけど」
笑いながら、彼が差し出したカップからは、いい香りが漂ってくる。
『わぁ。いい香りね』
「カフェラテだよ。シフォン、苦いの嫌いだろ?ミルクたっぷりで甘いから飲めるはずだよ」
プラスルはカップをもつと、一口だけ飲んでみた。
『…おいしいっ!すっごくおいしいっ!』
プラスルはそのまま一気にカフェラテを飲み干した。
「うまいか?よかった」
嬉しそうなプラスルをみて、彼もカフェラテを飲みながら、微笑んだ。
『うん!ありがとう。ハルト…』

─────……
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