アリスと暴君兎

□バカと天才は紙一重
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「次、阿伏兎〜」


「あー…」



「次、神威〜」



なんやかんや、テスト期間も無事終わり、最後のテスト返却


神威はテストを受け取り、席へ向かいながら点数に目をやる。




「ちぇ〜。赤点かよ」



最後のテスト点数は12点



見事、全教科赤点という大記録をうちたててた。



「見てよ、阿伏兎。全教科赤点。凄くない」

「頭のネジ緩んでんじゃねーの。
赤点で自慢する奴ぁ地球上に一人だけだぜ、団長」


「阿伏兎のくせに生意気だな。どうせお前も赤点だろ」


「俺ァそろそろ進級したいからな。三教科だけ赤点だ。」


阿伏兎はそういうと、間違えていた問題をせっせと見直し始めた。



前より勉強熱心になった阿伏兎に少し驚いた。
どうやら、本気で進級したいらしい


そんなに進級したいなら上に頼めばいいのに。



別に進級しなくても。



……ってそしたら憂と学年違くなるのか。

それはツマんない


まぁ、上の権力でなんとかなるだろ。



つーかそれ以前に憂も頭悪いだろ、絶対



俺は、憂は頭が悪いという自信を確実なものにするべく、憂の席で立ち止まった。



「ねぇ憂、テスト10点?」

『なんで10点って決め付けてんだよ』


「顔面的赤点だからね。阿伏兎レベルだろ、どう足掻いても」

『赤点オッサンと一緒にすんな』

阿「赤点オッサン言うな」


「で、結局何点だったのさ」

『聞いて驚け!私は...』




「よし、全員受け取ったな」


喋ろうとした憂の言葉をウスラが遮り、クラス全員がウスラのほうをみた。



「今回のテスト、相も変わらず最悪だそーだ、バカ共。

勉強してんのか?誰とはいわん。特にアホ毛三つ編み」


「遠まわしに名指しかよ。毛根焼いちゃうぞ」


「そんなことしてみろ。お前の三つ編み全部二つ編みにしてやるからな。



話を戻すが、なんとこんなバカクラスから、学年トップがでましたー」


海星坊主はパチパチ小さく拍手をする。


「オイオイ、マジかよ」

「ありえねー」

「で○すぎ君か」


クラス中の人間が、このクラス始まって以来の快挙にざわつきだした。



ふーん…

ウチのクラスでトップなんてとれる奴いたんだ。



「もしかして俺かな」

『赤点男がなんで自信あり気にそういえるんですか』


「え?もしかしたらボーナス点とかで」

『あんたのテスト、名前で5点もらえてるんでしょ。』

「バレた?」

『そのうち阿伏っちゃん二号になるかんね』

阿「あん?」

『なんでもないでーす』


俺たち三人がそう言ってるなか、俺の隣の席の男が



「誰ー?」


と、興味有り気に聞いた。



「マジでよくやった。お陰で俺は職員室で鼻が高ぇーんだわ。今後もこいつにこのクラスの脳として頑張ってもらう。


頼むぞ、







矢沢」



威「え?」

阿「は?」

云「おぉっ…」



「「「「矢沢―――!!?」」」」


『え、わたし学生一位?マジで?』







バカと天才は紙一重


「しかも一教科以外満点ー」

「「「「満点んんん!!??」」」」

「その一教科はどうしたんだよ」

『あぁー。数学?
7×6、42か48で迷ってさー』

「わかる。俺、凄ぇわかる」

威「バカなのか天才なのか分からないよ」


# # #

阿伏兎共感。

7の段はね、鬼門だよね。かけ算の


.


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