アリスと暴君兎
□憂鬱なアリス
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ツマんない
俺は日課の憂観察をしながら、溜息をついた
…この前とはうって変わって、暗い表情の憂。
一点ばかりをボーっと見つめて、
俺が消しゴムを投げようが何しようが暗い声色で反発するだけ
威「…ねぇ」
『ん。何?』
「教科書のこと、まだ気にしてるの?俺のやつあげたじゃん」
『…気にしてるっていうか、、
…神威にはわかんないかもしれないけど、私こんなのされるの初めてだからさ、正直驚いてるっていうか、なんていうか…』
「…キスしたら治る?」
『バカじゃないの』
俺の言葉に、憂は元気のない笑い方をしてみせた。
阿「…矢沢、元気ねーな」
威「ニブい阿伏兎もさすがにこの変化には気付くんだ?」
「あたりめーだ。…ありゃ完璧なる嫌がらせだからな。女子の世界はコエーなぁ」
「なんで女子って決め付けるんだい?男子かもしれないだろ?」
「矢沢は、"あの"お前さんの隣、いや近くにいるんだぜ?そんな女に手をだすことは男からしたら自殺行為だろ」
「…なに言ってるの、阿伏兎。それはとんだ勘違いだよ」
「は?」
「憂に手をだす奴は、女だろうが男だろうが容赦はしない」
俺の言葉に、
阿伏兎は一瞬目を見開きすぐにクッと笑った
「…あんたにそこまで気に入られた矢沢も気の毒だねェ」
「褒め言葉として受け取っておくよ」
俺は阿伏兎に微笑みかけ、
憂いな表情を浮かべる憂にもう一度視線を向けた
憂鬱なアリス
「憂っ!」
『…和葉ちゃ〜んっっ』
「まぁ矢沢に櫻井って奴がいるからな、安心だろ」
「…うむ」
# # #
神威微怒り。
云ちゃん出番少ないなあぁああ〜