アリスと暴君兎

□決着のとき
1ページ/1ページ




楽しかった時間はあっという間に過ぎて、もう空にはお月様が現れていた




『うわー調子のって遊びすぎた』

「俺も。お腹空いてきちゃった」

『さっきトンカツ歩き食いしてたの誰よ』

「阿伏兎じゃない?」

「『お前だろ』」

「もう憂は阿伏兎の味方ばっかりしてさー。阿伏兎が好きなの?」

『うん。
ダディだもん』

「俺はボーイフレンド?」

『ペット。
云ちゃんがボーイフレンド』

「…とりあえず云業、死んで?」

「なんで!?」


私たち四人はそんなバカみたいな会話をしながら、相変わらず賑わう繁華街からでた




…本当楽しかったなー

はじめての放課後遊びもプリクラも



また四人で遊びたい



そう考えていればふと神威が私の頬を抓った





『痛い、痛いんですけど』

「あは」


軽い抓りに痛がってみせれば、



ギリッ


おもいっきり頬を抓られた




『いだァアア!!!
いだ!いだだだ!!!!』

「ねー憂」

『痛ァアアア!!!!!』


本気で痛がれば、神威はにこっと笑ってほっぺたから手を離した




離されても超痛い



さすさすと頬をさすっていれば、

かるく涙目になった私の目を神威はじっとみつめた




「阿伏兎だけに頼ろうとした罰」

『…え』

「憂のくせに、俺と云業に気なんか使って心配かけない憂なんて大嫌いだよ」

『……』

「憂を守れない俺自身はもっと大嫌いだ」

『……』




「明日、憂を泣かせた奴、殺しにいくよ」

『…神威、知ってんの?犯人』

「まぁね」


「…やっとってトコだな。団長にしては随分遅いじゃねーか」

「色々と下調べしてたからね」

阿「ふーん。まぁ俺も行く」

云「行く」


阿伏っちゃんや云ちゃんまでも神威の話に乗り出す




少しだけ、

この三人に感動してぼーっと三人を見ていた



私のためにこんなに怒ってくれて

私のために動く



前の学校じゃきっと体験できなかっただろうって






「憂は、どうする?」



そう聞く神威に、






『行く』



力強く頷いて答えた









決着のとき


『どこに行くの?』

阿「やべぇトコか?」


「明日の放課後教室ね」


『「「待っとくだけ!!!??」」』



# # #

ヒロインちゃんと阿伏っちゃん
ずっこけました




[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ