アリスと暴君兎

□モテモテの男
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目の前にみえるのは、なに


このこは、だれ




『……ん?
和葉ちゃんは…ちゃんであって、くんではなくて』


人間は驚きすぎると、思考能力が極端におちるって誰かがいってたような、なかったような




「頭弱いなぁ、すぐに理解しろよ憂」

『「「できるか」」』


神威は、目が点の私たちに盛大なため息をついた。


てか、この様子だと、阿伏っちゃんと云ちゃんも知らなかったようだ。



すると神威は、和葉ちゃ…いや、

和葉くんの捲りあげていた服から手を離した



「…ジェンダーレスなヤツなんてほんとにいたんだネ。危うく騙されかけたよ、俺」

「……」


「憂。
そのない脳ミソとつかえない耳でよく考えてよく聞けよ」

『阿伏っちゃん、あいつ殺していい』


「こいつは正真正銘の男、ちゃんと下もついてるよ。

それより俺、男にもモテるんだ。びっくり」


神威はヘラヘラと、けれどどこか殺気だちながら和葉くんを見ていて、

いつ手をだすかハラハラした



「女装までしちゃって、それは憂に近付きやすくするため?」

「……」

「だんまり?」

「……」

「なんか喋れよ、こっちは虫の居所が悪いんだ。
殺しちゃうぞ?」


ギリっと、胸ぐらを掴んでいない神威の腕に力が込められた気がした



『…ちょ…神威、暴力はっ、』


「……か」

『「「「ん?」」」』





「神威くん、カッコよすぎっ!!」


ガバッ



和葉くんが神威に抱き着いた












モテモテの男

『(ホ、ホモォ…?)』





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