短編
□高杉誕生日@〜鬼兵隊〜
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お茶を飲んではソワソワ
高杉をみてはソワソワ
朝から落ち着きのないナオに、高杉はいよいよ違和感を感じた
「…おめぇ、何ソワソワしてやがる」
『え!してた!?』
「朝からずっとな。浮気でもしてんのか?」
ニヤリと薄ら笑いを浮かべてそう聞く高杉に、ナオはポカンとしたアホヅラを浮かべた。
『バカですか?浮気したら、殺すよりキツいことするでしょ。私、楽に死にたいので』
「ククッ…いい心掛けだ。」
返ってきたNOの返事を、高杉は予測していた。
昔、ナオが男と歩いているのを目撃した高杉は、激怒。しかし、ナオを捨てる気など更々ない。そのかわり、そりゃあもう酷くナオを抱いた。体の自由を奪って、視界を奪って。太陽が昇るまでそれは続けられた。
結局、その男はただのナオの幼馴染で、高杉の勘違いに終わったものの、あの時の高杉の行為はナオに相当な恐怖を植え付けたらしく、
それ以来、ナオは極力男の知り合いと二人きりで会わなくなっていたのだ。
浮気の線ははじめから疑っていなかったものの、ナオがこれ程まで落ち着きがない原因は何なのか。
「じゃあなんだ、ヤリてーのか」
高杉の言葉に、ナオは思い切り口に含んでいたお茶を噴き出す。
期待を裏切らない反応をするナオに、高杉は楽しそうに口角を上げた。
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