短編
□本当の狙い
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「暑ぃー暑ぃー」
パタパタ
「暑い暑い暑い暑い」
『……』
「あーつーいー」
超絶ウザイ、後ろの席のサドヤロー
暑いを連呼し、うちわをパタパタし、
あろうことか私の椅子まで蹴ってくる
「チャイナぁー。寒いギャグ言えよ。そうすれば暑くなくなる気がする」
『私に絡むんじゃねーヨ。ウザイアル』
「彼氏に向かってその言い方なくね?」
『彼女の椅子蹴るなんてなくね?』
私がそう言えば、むすっとしたように黙り込む沖田
けれど、
椅子を蹴ることをやめようとはしない
完全に弁当タイムの邪魔である。
ガンガン椅子蹴りながらリズム刻んでよぉー
今日に限って汁モノあるんだよ
スプーンから零れてるじゃねーか
イライラしすぎて自分の喋り方忘れちまったじゃねーか
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