短編

教室に戻りましょう
1ページ/4ページ





順々に点呼をとるなか、

ある一人の男の名前が呼ばれた。





「次、高杉ー」

「いませーん」

「あーん?またアイツサボってんのか」



…またか。



異色の生徒がそろう3Zぶっちぎりの問題児


高杉晋助




タバコは吸うわ、授業はサボるわ。



手のつけようがない男




綺麗過ぎる顔立ちで、言い寄ってくる女子は数知れず校舎内で何度もヤっているとの噂



理解不能プラス関わりたくない男No.1




そう思い、後ろの開いた席に視線をやり溜息をついた。




すると、



「おわ。高杉ヤベェじゃん。コレで留年決定だよ、あの子」

「へっ。ザマーミロ」


「総一郎くん、人の不幸を笑わない。


しょうがねぇ…委員長ー手ぇあげてー」




……委員長…?


そんなのいたっけか




「そこのボーっとしてるナオ。お前だろ」

『私!?』


「うん。私。お前が欠席してるときメンドクセーから勝手に決めたの。


総一郎くんと大串くんの推薦で」


『!!?』



私は突然の報告に、ばっと土方くんと沖田を見た




「お前ならできそうだったからよ」


「俺がなったら嫌ですからねィ。」


『土方くんはともかく沖田死ね!!』



私はふでばこからコンパス取り出し、沖田に投げてやった。





「こら、ナオ。危うく総一郎くんを殺せるもの投げるんじゃありません。


話戻すけど、




委員長、高杉呼んで来い。多分屋上でタバコふかしてっから」



銀八の言葉に、沖田と騒いでいた私の腕がぴたりと止まった。






次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ