短編

頑張れ受験生企画
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【受験応援企画】
SS 中学3Z設定


「あら…」

『…』

「悲惨アルナ」

『…』

「これは…ヒドいですね」



『悲惨とかヒドいとかすき放題いって!!まとめて新八コロス!』


「えぇええ!!?」



受験まであとわずか

なのに泣きそうなくらい点数が取れない私





……3Zのみんなはバカばっかなのになんで推薦でいけるの…



一般入試はわたしと高杉だけ


あいつは勤怠が悪いせいで推薦出せなかっただけで、実際はものすごく頭がいい



受験だって合格したようなもの




『神楽ちゃんも新八、お妙ちゃんもう帰りなよ』

「えー!まだ居るヨ」

「そうですよ。
ナオさん一人置くわけにはいきません」

「そうよ。もし痴漢が現れたらどうするの。バックドロップ決め込むこと出来るの?」

「…や。それできるの、多分姉上だけです」


わたしを心配してくれてか、こんな時間までわたしの試験勉強に付き合ってくれる三人




……でもさすがにもう外、暗くなってきたし…



『いーの。ほら早く帰らないと渡る世間の再放送はじまるよ。美味しいハンバーグ待ってるよ』


「マジアルカァア!!!
姐御ォ!!新八ぃー!!スーパーダッシュで帰るアル!」

「ちょ…神楽ちゃ…」

「また明日ナ!!!ナオ!!!」



神楽ちゃんは二人の腕を掴み、すばやく教室の外へといなくなった




……神楽ちゃんにはやっぱご飯と渡る世間攻撃効くね。



すこしだけ淋しくなった辺りを見渡して再び勉強をはじめた






――‐



『で、き、たぁー…と』


苦手な数学を解き終え、んーっと背伸びをしながら時計に目をやった




…もう良い子は寝る時間……


ちょっとやり過ぎたかな



私はふうと息を吐いて数学の問題に目をやった




……合格、できるかなぁ


3Zみんなで合格しようて約束したのにこんなんじゃ…



最悪のシーンが頭をよぎり、私は白目をむいた





「…うわ。ひっでー顔」

『両親の遺伝子に文句言え……
って、…銀八じゃん』


わたしの机の前にしゃがみ込むようにして白衣メガネの担任がいた


「先生でしょーが。銀八先生」

『なにしてんの、こんなトコで』

「無視か。
つーかそれこっちの台詞だし。なにやってんだ?こんな時間まで」



銀八はわたしの机から離れ、ガチャガチャと戸締まりをはじめた




……もう帰れってこと?

わたしはチロリと横目で銀八を見て机に散乱していた教科書を片付けはじめた



「あれ。帰んの?」

『帰れっつってるんじゃないの?戸締まりはじめてるじゃん』

「や…さみーから閉めただけ。
いーよ、受験勉強ならいつまでも残っても」

『……はーい』


わたしは再び椅子に腰を下ろしてしまった教科書を取り出した



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