異世界的彼。
□第1話
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──第1話
『あ。ジャンプ買ってない』
午後9時
ぽっかりと満月が浮かぶいつもと変わらない静かな夜
私は、おかんのお使いで最寄のスーパーでゲットした卵と牛乳をママチャリのカゴにいれ、帰路についていた
が、そのついでに買おうとした今日発売のジャンプを買い忘れてしまったことを思い出したのである。
前回の銀魂の終わり方は完全に次号を買わすための巧妙な手口が仕込まれており、私に完全にそれに引っかかった。
続きが気になってしょうがない。モヤモヤを通り過ぎてムラムラするレベル
けれど今はお遣いの途中。今からお店に戻ったらおかんの蹴りが私を迎えてくれる
おかんか、銀魂か
どちらを選んでも後悔するのは目に見えている。
決断することのできない究極の選択に完全に陥ってしまっていた
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