アリスと暴君兎
□ナンパですか?
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あのあと、私は両津先生とめっちゃ大喧嘩して、夜兎工業への転校を取り消してもらおうと思ったけれど、
両津先生の拳骨はハンパなかった。
ガツンと拳骨をお見舞いされて、見事に私を黙らせたのである。
そして、あれよあれよと時が流れ、
私はとうとう、夜兎工業高校に来ていた。
そこら中に散乱している窓ガラスであったであろうモノと、
壁を埋め尽くす程の落書き。なんて描いてあるのかマジ読めん。天上天下唯我独尊だけは読めた。
…だれでもいいからエイプリルフールだと言ってくれ。
これ駄目なやつじゃん。
クローズゼロじゃん。
…なんで壁に血ついてるんだァア!!
そして母よ!何故一人で行かせた!!!転入初日は親と同行が常なのでは!!!
校門前でウロウロと、一歩踏み出すことすらできず考えこんでいれば。
「あれ女じゃね?」
ヤンキーを絵に描いたような奴らが近づいて来たであった。
ナンパですか?
ほんっと、
漫画のような展開じゃないか。