アリスと暴君兎

□強引すぎじゃないですか
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「離せよ、気色悪い」


神威は抱きつく和葉くんをイライラした様子で引き剥がした



……それにしても、なんだか今までのショックとかが一気に無くなった


ショックよりも驚きのほうが数倍大きい




今まで女だと思ってた子がまさか男だとは。



1ミリも想像しなかった


……実際のところまだ頭が理解できていない、てか実感がまったくない





そんな時、

引き剥がされてもなお神威をキラキラした目で見つめていた和葉くんが、私をギロリと睨み付けた






「…いっとっけど、お前みたいな奴に神威くんは渡さないから」



……"あんた"から"お前"になっちまったか


こうやって喋ると和葉くん本当に男の子だ。

なんか、複雑な心境…



段々と、頭も心も和葉ちゃんが"くん"だったことを受け入れはじめ、ブルーだった気持ちが晴れてきた





それと同時に、

無性に和葉くんと喋りたくなった




『ねえねえ』


「はあ?」



私と口を聞くのが嫌なのか、露骨に不機嫌な顔をして私をみた


けれど、嫌がらせを乗り越えた(阿伏っちゃんのおかげだけど)私には痛くも痒くもない。




『私、まったく神威を異性として見たことがないんだよねー』


威「なんだよソレ。照れ隠し?」


「はあ?んな訳ないだろ。こんなに神威くん男前なんだか─‐」







『お友達からで。仲良くしようね、和葉くん☆』










強引すぎじゃないですか



何度めかのハァアア!?がでました



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