アリスと暴君兎

□電話ごしとそばから
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学校も冬休みにはいり、やってきました、恋人たちのクリスマス



道を歩けば、そこら中カップルカップルカップル


一人でスーパーの袋を持ち歩く私を、哀しげな目でみてくる奴らがものすごい腹立たしい。



あ、鼻で笑ったな、今あいつ。

中の下の顔してるクセにイラつくわ〜〜



カップルにギラギラとした視線を送りながら、私はとある目的の場所へと着いた。





ガチャ



『お邪魔しますよーっと』



「やっときたか白菜ぃ!!」

「矢沢遅ぇよ!鍋は白菜がなけりゃ始まらないだろうが!!」

「てめー芯ギリギリのとこまで使えよ。捨てたら許さねーかんな」


鍋をぐるりと囲み、こたつの中で私を怒鳴りつける強面三人衆



そう

私はあの彼女いない三人組、木村、堂本、松本と『男だらけの鍋パーティー』に参加している




はじめは私が来るのはイヤイヤだったくせに、今では私の席をちゃんと開けてくれてたり。



『はい、白菜…て、具がないじゃん!!!』


堂「ばかやろう。
これが男の鍋パーティーだ」


木「火を全開にしろ!」

松「はいよ、矢沢」

『ちょ、ビールなんてのめない。つか未成年だろお前ら』

木「なにお前〜、ノリ悪ィな〜っ」

未成年者の飲酒は法律上禁止されています

堂「あ、よい子は真似しないでネ」

『ご親切にどうも。
っつーわけで、私ジュース持参なんで』

木「そろそろいんじゃね?」

『どんだけ固めで食べんの?まだ1分も経ってないんですけど』

堂「うお!この白菜、豚肉がはさまってるぅう」

『あ、CMで美味しそうだったからやってみた』

堂「最高、矢沢最高」



がやがやとスタートした鍋パーティ


白菜と豚肉を層にしたのが大好評で、内心嬉しかったり。



私も味見してみようと手を伸ばした瞬間、





ピリリリリッ


ピンポーン



私の携帯と堂本家のインターホンが同時に鳴った




堂「いいときに誰だよ〜ったく…」

木「全部食べとこーぜ」

『あ、ちょっと電話出るね』

松「ここでかよ」

『寒いんだもん。


はい、もしもーし』



ガチャ


堂「…どちら様……」







「"あは。憂、みーつっけた"」






電話ごしとそばから


聞こえる声。

「"せっかくのクリスマスなのに。浮気?"」

『あなたは私の彼氏ですか』

「"まぁ憂を責めるつもりはないよ。

君たち、死にたいの?"」

「「「すいませんでしたァアア!!」」」




# # #

悪魔降臨





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