異世界的彼。
□第1話
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ピン、と妙案が頭に浮かんだ
ママチャリを一旦安全な所に止め、懐から携帯を取り出した。
"トゥルルルー…トゥルルー…ガチャッ"
『もっしもしー』
"…あい。なに……?"
『ごめん寝てたぁ?あんた9時就寝だもんね』
"……、なに"
妙案とは、一番の友人に電話で聞いてみること。
迷ったとき、困ったとき、
彼女から助言を頂くのがわたしのスタイル。
しかし、この女の寝起きはすこぶる悪い。ホント悪い。
九時就寝という、良い子もビックリな生活習慣のため電話するタイミングが難しい
ま、構わず電話するんだけども。
『今ねー、おかんのおつかいで買い物終わって、帰る途中なんだけど。』
"…うん"
『ジャンプ買い忘れちゃってさー。戻って買いにいったほうがいいと思う?
あ、でもでも、戻ったらおかんの蹴り食らうんだ。
どうしたらい
"…ツーツーツー……"
…おうっ…』
最後まで言わせてくれることなく、切られてしまいました。
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