Royal Knights

□女神に祝福されし婚姻の月
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「しかし嫁いだとして
 何が変わる?
 既に同じ屋根の下で
 暮らしているというのに。」
「ふむ……。
 それはまた
 婚姻を結んだ後で考えれば良い。」
「……そうか?」
「ああ。
 それよりデュナスモン、
 お前の答えを聞かせよ。
 私の下へ嫁ぐのか否か。」
改めて問いかけてくる
ロードナイトモンに、
デュナスモンは溜息を吐いた。
元より、答えなど決まっている。
「どうせ、俺に
 拒否権など無いんだろう?」
「当然だ。だが一応、
 答えだけは聞いてやろう。」
予想通りの答えに、
デュナスモンは口角を上げた。
拒否権が無いのはいつもの事。
元より、デュナスモンにも
拒否する気などは毛頭無い。
「俺は、お前の傍に
 居られるのなら、
 何だって構わん。」
デュナスモンの答えに、
ロードナイトモンは満足そうに笑った。
その表情に若干の安堵を感じ取った
デュナスモンは僅かに首を傾げたが、
ロードナイトモンは気にせず口を開いた。
「ならばデュナスモン、
 明日早速指輪を買いに行こうか。」
「……いや、明日は
 俺もお前も仕事だろう。」
「気にする事はない。サボれ。」
「無理。」
心底困った様子で答えたデュナスモンに、
ロードナイトモンは顔を顰めた。
「デュナスモン。」
「っ明日! 任務を
 終わらせてから、
 じゃ、駄目か……?」
懸命に考えたらしい
デュナスモンの答えに、
ロードナイトモンは溜息を吐いた。
デュナスモンとしては
精一杯の解決策なのだろうが、
ロードナイトモンとしては
自分の希望が曲げられたと、
あまり面白くなかった。
しかし、偶には"嫁"の意見を
尊重してやるのも良いかと考え、
ロードナイトモンは
珍しく譲歩してやる事にした。


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