Kernel.2

□愛しき君を守る為
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暫くして掃除を終えた
インダラモンとパジラモンが
戻ってくると、スーツェーモンが
サンティラモンに寄り添い、
その頭を軽く撫でるように
突っついていた。
微笑ましい光景だと
目を細めるパジラモンとは対照的に、
インダラモンは顔を顰め、
隣にいるパジラモンを蹴った。
「……何だ。」
「煩ぇ。
 触っても大丈夫ならそう言えよ!」
我慢して損したと
苛立ちを向けるインダラモンに、
パジラモンは呆れた様子で溜息を吐いた。
「別に、触れてはならぬ
 などと言った覚えは無いがな。」
交尾はするなと言うたがと
答えたパジラモンに、
インダラモンは舌打ちを返した。
「普通に触る程度なら、良いんだな?」
「ああ。……軽いキス
 までなら、許してやろう。」
それによしと頷くと、インダラモンは
スーツェーモンの下へ
サンティラモンを回収しに行った。
「スーツェーモン様!
 我ら、只今戻りました。」
「ああ、漸く掃除を終えたか。」
「はい。なので、
 サンティラモンは
 連れて行きます!
 ご面倒をおかけしまして、
 申し訳ありませんでした。」
言うと、インダラモンは
サンティラモンの入った水瓶を
両手でしっかりと
抱き締めるように抱え上げた。
「……あ、えっと。
 スーツェーモン様、
 ありがとうございました。」
「否。三人共、気を付けて帰れよ。」
「はい!」
「では、失礼します!」


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