Dark Area

□傲慢な彼の嫉妬の仕方
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「リヴァイアサン、
 起きていますか?」
「……ええ、ルシフェル。何か?」
「少し、貴方と
 お話がしたいと思いまして。」
ルーチェモンフォールダウンモードが
ニッコリと笑って言うと、
リヴァイアモンは一瞬キョトンとした後、
すぐに顔を伏せて呟いた。
「羨ましい。オレなんかと
 話したいと思える、
 貴方のその気紛れさが羨ましい。」
呪詛の様に
低く呟かれた言葉はやはり卑屈で。
それでも
ルーチェモンフォールダウンモードは
楽しそうに微笑んだ。
傲慢で、自らこそを至高の存在と信じる
彼にとって、羨ましいと思われる事は
快感であったのだ。
それは、自分が相手よりも
上にいる存在なのだと、
確信できるからであった。
「そうですね、私は気紛れです。
 こうして貴方に
 話しかけているのも、
 ただの暇つぶしでしかありません。」
「……羨ましい。」
「ええ、そうでしょうとも。
 貴方は
 何もかもが羨ましいのですからね。」
言ってみると、
ルーチェモンフォールダウンモードは
何だか胸の中がモヤッとして、
面白くない感じがした。
それに軽く首を傾げたが、
面白くない原因は
どう考えても
この卑屈な鰐に違いないので、
少しからかってみようと思った。
「貴方は何でも羨ましい。
 それはつまり、
 全てが欲しいという事でしょう?」
「そう……かもしれない。」
リヴァイアモンの回答に、
ルーチェモンフォールダウンモードは
またクスリと笑った。
「本当、貴方は欲深いですね。
 全てが欲しいだなんて、
 それは嫉妬ではなくて強欲でしょう。」
その言葉に、リヴァイアモンは
キョトンと目を丸くした。


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