Dark Area

□魔王 at home
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仄暗いダークエリアの奥底で、
今日も七大魔王はのんびりしていた。
「デーモン! 良い酒が
 入ったんじゃ、飲むじゃろう!?」
「おお!
 よしリリスモン、酌をせい!」
「だから何でアタシが!!」
文句を言いながらも、リリスモンは
デーモンとバルバモンが
愛用している杯を取りに向かった。
その途中、通り道にいた
リヴァイアモンが、
その脇を歩いていくリリスモンを見上げ、
羨ましそうに溜息を吐いた。
「ああ、文句を言いつつも
 しっかり取りに行く
 貴方のその優しさが羨ましい……。」
「こんなの優しさとは言わないわよ。」
言って通り過ぎようとしたリリスモンは、
リヴァイアモンに寄りかかって眠る
ベルフェモンの姿を見つけると、
立ち止まり傍にしゃがんだ。
「珍しいわね、
 アンタがリヴァイアモンと
 一緒なんて。……ベルゼブモンは?」
「ん〜……。外、ご飯。」
寝言のようにむにゃむにゃと
口を動かしながら答えられた単語に、
リリスモンは何となく理解した。
「ああ、アイツまた
 外の奴に食べ物貰いに行ったのね。」
言って、リリスモンは溜息を吐いた。
ベルゼブモンの放浪癖が
何とかならないものかと、
かねてより抱き続けていた問題の
解決策を、リリスモンは
杯を運びながら考えた。


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