Royal knights.2

□時空を超えた最悪魔王
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久しぶりのマグナモンとの外勤任務に、
アルフォースブイドラモンは
浮かれていた。
「ヴィドラ、
 ちゃんと前を見ろ。危ないだろ?」
「だって! すっげぇ
 久しぶりじゃん?
 こーして2人で一緒の任務に就くの!!」
至極嬉しそうにマグナモンの
周りを回りながら飛ぶ
アルフォースブイドラモンに、
マグナモンは苦笑を浮かべて
溜息を吐いた。
そんな幸せ満開な二人へ向けて、
憎悪の炎を燃やす者があった。
「『フレイムインフェルノ』!」
迫り来る炎に気付いたマグナモンは、
咄嗟に光のバリアを展開して
それを防いだ。
「っ、誰だ!?」
問いかけに、
地獄の底から湧き上がってきたかのような
不気味な笑い声が響いた。
「……見つけたぞ。
 アルフォースブイドラモン、
 ゼロ。我が理想郷唯一のバグめ。」
言って姿を現したデーモンに、
アルフォースブイドラモンは顔を顰めた。
言っている事の意味が
理解出来なかった。
「何だよ、ゼロって。
 そもそもオレは
 バグなんかじゃないぞ!!」
「今日こそは駆逐してくれるわ!!!」
反論など聞かず迫り来るデーモンに、
マグナモンも
アルフォースブイドラモンも身構えた。
「『ケイオスフレア』!!」
「『ライトオーラバリア』!!」
デーモンの口から放たれた混沌の業火を、
マグナモンは光のバリアで防いだ。
その隙に、アルフォースブイドラモンは
自慢のスピードで
デーモンの背後に回り込んで
右腕のブレスレットから
光の剣を伸ばした。
「『アルフォースセイバー』!!」
言って斬りかかった
アルフォースブイドラモンに
気付いたデーモンは
素早く振り返ると右腕でその剣を掴み、
巨大な左腕を振りかざした。
「『スラッシュネイル』!!」
言って斬りかかってきた
デーモンの左手を避ける為、
アルフォースブイドラモンは
掴まれた剣を振るい身を引いた。
「っ――!!」
しかし避けきる事は出来ず、肩を掠った。
「ヴィドラ!!」
「大丈夫!
 ちょっとかすっただけだよ。」
そう言って
アルフォースブイドラモンは笑ったが、
様子がおかしい事に
マグナモンはすぐ気付いた。
「……ヴィドラ?」
掠っただけ、掴まれただけの筈なのに、
デーモンに触れられたその箇所だけ、
データが綻び始めていた。


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