Royal knights.2

□月明かりの下素直に語らう
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大きな任務を片付けた後の、
打ち上げという名の宴会にて
皆大いに飲み食いし騒いでいた。
そんな最中、
オメガモンはデュークモンを連れて
こっそり自室へ戻っていた。
「どうしたのだ、オメガモン?」
まだ宴の途中だったのにと
首を傾げるデュークモンを、
オメガモンはそっと抱き締めた。
「良いだろう。この所
 任務漬けでなかなか
 二人きりになれなかったのだ。」
言って甘えるように
デュークモンの首元へ
顔を埋めるオメガモンに、
デュークモンはふふ、と
柔らかく笑った。
「寂しかった、のか?」
「……笑うな。
 仕方が無いだろう。
 どれだけ離れていたと思っている?」
「いや。寂しかったのは、
 このデュークモンとて同じ事。
 同じ想いを
 抱いていた事が、嬉しく思ったのだ。」
その言葉に顔を上げると、
至極優しい表情で笑う
デュークモンと目が合った。
その笑顔が
月明かりに照らされた事も相俟って
至極綺麗に映り、オメガモンは
思わずときめいてしまった。
「……デュークモン。」
呼ぶと、デュークモンは
その表情のまま首を傾げた。
その仕草にいつものデュークモンだと
安堵したオメガモンは、
噛みつくような口付けを
デュークモンに贈った。
それにデュークモンは
嬉しそうな笑みを浮かべ、
入って来た舌を歓迎するように動かした。
互いに貪り合うような口付けを
暫し続けた後で口を離すと、
それを名残惜しむかのように
二人の間を一本の銀糸が伝った。
余韻をもって途切れたそれに息を吐き、
オメガモンとデュークモンは
互いに笑い合った。
至極久方振りな恋人同士としての逢瀬に、
二人は至福を感じていた。
互いに互いを求めて触れ合い、
貪欲に貪り合った。


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