Royal knights.2

□読書の秋
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北の遺跡にて、
スレイプモンとエグザモンが
静かに読書をしていると、
宇宙樹で総務をしている少女と、
アルフォースブイドラモンと
マグナモンが訪ねてきた。
「プニたん、
 エグザモン、
 おはようございます!」
「スレイプモン、
 エグザモン、おはよー!」
「ああ、おはよう。」
「済まないなスレイプモン。
 いくつか資料を
 貸して貰いに来たんだが、良いか?」
「ああ、構わない。
 何か望みの物が
 あるなら探してこようか?」
「いや、
 いくつか見たいから
 大丈夫だ。それより、
 少しヴィドラ達の
 相手をしていて貰えるか?」
「ああ、分かった。」
「悪いな。」
言って少し申し訳なさそうな
笑みを浮かべると、マグナモンは
早速資料を探しに行った。
「しかし、
 マグナモンの付き添いで
 アルフォースブイドラモンが
 来るのは解るが、
 どうしてお前まで一緒なんだ?」
スレイプモンの言葉に、
少女は困ったような笑みを浮かべた。
「いやー……。
 その、ゼロくんが
 ココには現実世界の本も
 いっぱいあると言っていたので、
 もしかしたら
 私が探しているものも、
 ココにあるかと思いまして……。」
「何だ、本を探しに来たのか。」
「ええ。絶版本とか、あります?」
「物による、としか
 言えないな。
 何を探しているんだ?」
「1991年頃にビクターから
 出版された、CD付きの
 『北欧神話・伝説』
 シリーズ3冊と、ディトリッヒ伝説。」
少女の答えたタイトルに、
スレイプモンは頭を捻った。
「ディトリッヒ伝説はともかく、
 ビクター出版の
 北欧神話か。あったかな……?」
「IS行きましょうか?」
「ああ、試しに貰えるか?」
「じゃあ10桁で行きますね。
 4890583106『荒ぶる神オーディン』、
 4890583114『北の英雄ベオウルフ』、
 4890583122
 『カレヴァラ物語』の3冊です。」
少女の言葉を受け、スレイプモンは
ウィンドウを開いて
蔵書を検索してみたが、
彼女の言う物は見当たらなかった。
「……すまないが、
 そのシリーズは
 貯蔵されていないようだな。」
「無いですか……。」
「だが、
 ディトリッヒ伝説の本なら
 たくさんあるから、
 代わりに持って行くと良い。」
「ありがとうございます。
 ……あ、そしたら後一冊良いですか?」
「ああ、何だ?」
「大学書林発行の
 『古アイスランド語入門』
 ISBNは、4475018722です。」
「ああ……。それならあるな、
 問題無い。持って来ようか?」
「お願い出来ますか?」
「ああ。少し待っていろ。」
言ってスレイプモンが本を探しに行くと、
少女は振り返って
アルフォースブイドラモン達の下へ
歩み寄った。


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