Royal Knights

□素敵なキミに、甘いお菓子を
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「マグナ! ハッピーバレンタイン!!」
言って、アルフォースブイドラモンは
マグナモンに抱きついた。
突然後ろから抱きつかれ、
マグナモンは倒れそうになったが、
何とか持ち堪えると息を吐き出した。
「ヴィドラ、いきなり何だ。」
「だからぁ、ハッピーバレンタイン!!」
言うと、アルフォースブイドラモンは
体を放して、綺麗にラッピングした
チョコレートを
マグナモンに差し出した。
予想外の出来事に、
マグナモンは固まった。
頭の堅い彼の事、バレンタインなど
全く頭に無かったのだ。
よもや、そのプレゼントを
この相棒から貰えるなど、
夢にも思っていなかった。
「……そうか、
 今日はバレンタインだったか。」
思い出した様に言うと、
アルフォースブイドラモンは
不満そうに声を荒げた。
「えぇ〜〜!?
 マグナってば忘れてたの!!?」
「ああ。確かに、
 今日はやたらと郵便受けに
 食べ物が入っていたが……。」
そういう事だったのかと
独りごちるマグナモンに、
アルフォースブイドラモンは呆れた様に
「そこで気付こうよ」と呟き、
溜息を吐いた。
「……ね、じゃあさ。
 他にいっぱい
 届いてたんなら、オレのはいらない?」
「要る。寧ろ、
 ヴィドラのチョコ以外は要らない。」
慌てて答えると、マグナモンは
アルフォースブイドラモンの持っていた
チョコレートを受け取り、
大事そうに抱え込んだ。
「よかったぁ。
 いらないって言われたら
 どうしようかと思っちゃった。」
「……折角ヴィドラが
 くれるって言うのに、
 オレがそんな
 勿体無い事するワケ無いだろ。」
溜息混じりに答えたマグナモンに、
アルフォースブイドラモンは
心底嬉しそうに笑って頷いた。


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