Royal Knights

□任務と恋と主様
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「デュークモン……。」
「オメガモン……。」
2人が名を呼び合って
互いに顔を近付け、
今まさにその唇が触れ合おうとした
その瞬間、2人のもとへ
イグドラシルからの通信が入った。
それは液晶画面として
オメガモンとデュークモンの
眼前に現れた。
突然ドアップで映し出された主の顔に、
2人は揃って驚き固まった。
『オメガモン、
 デュークモン。
 一体何をしているのだ?』
「い、イグドラシル……!!」
どう言い訳をしたものかと
2人が慌てていると、
イグドラシルは呆れた様な溜息を吐いた。
『いつまでも報告がないから
 どうしたのかと思って
 連絡をしてみたら、
 よもやこの様な事であったとは……。』
溜息を吐きつつ、
イグドラシルは俯いて首を横に振った。
それは、呆れ返っている様だった。
「し、しかしイグドラシル……!!」
『オメガモン。そなた
 ロイヤルナイツの
 リーダーとして
 恥ずかしくはないのか?
 色恋沙汰にかまけて
 任務を蔑ろにしようなど!!』
声を張り上げたイグドラシルに
2人は肩を竦め、
母親に叱られた子供の様に
しゅんとうなだれた。
そこへ、イグドラシルは
更に追い討ちをかけた。
『これより、
 ロイヤルナイツ内での
 恋愛を一切禁止とする!』
「なっ……!
 それは我が君とあれど、
 あまりに横暴ではないですか!!?」
「このデュークモンも理解出来ぬ!!」
『静まれ! 異論は認めぬ!
 他のロイヤルナイツにもそう伝えよ!!』
それだけ言い渡すと、
イグドラシルはプツリと通信を切った。
反論も言い訳も、
一切聞くつもりはないらしい。
しかし、いくら主の命令とあれど、
恋する2人を引き裂くなんて
そんな横暴が許される筈がないと、
オメガモンとデュークモンは
頷いて立ち上がった。
主に抗議をする為に。


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