Kernel

□諸人挙りて
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「オウリュウモン、いるか?」
「アルファモン! ああ、居るよ。」
上空から降りてきた声に、
オウリュウモンは笑顔で答えた。
その答えを聞くと、
アルファモンは安心して
オウリュウモンの居る
最下層へ降りてきた。
「もう終わったのか?」
「ああ。三大天使や皆で
 手分けしたらあっという間だったよ。」
「そうか。」
アルファモンの答えに、
オウリュウモンはニッコリ笑った。
サボり癖のある彼ではあるが、
これでも頼まれた事は
しっかりこなす奴だ。
今回も、きちんと仕事を終わらせてから
此方へ来たのだろうと考え、
オウリュウモンは少し安心した。
「ところで、
 ファンロンモンはいないのか?」
「ああ、ファンロンモン様は
 中央神殿へ行かれている。」
「中央神殿?
 もしかして、
 クリスマスパーティ
 でもしているのか?」
中央神殿のある上空を
見上げて呟かれた言葉に、
オウリュウモンは思わず笑ってしまった。
彼自身、参加した事が無いので、
違うと言い切る事も出来ないのだった。
「それはどうか分からないが、
 表向きは一応正月の作戦会議だ。」
「正月か……。確かに、
 四聖獣としてはクリスマスよりも
 そちらの方が重要なイベントだな。」
「そうだな。」
珍しく真面目な顔で
分析をしたアルファモンに、
オウリュウモンは
苦笑しながらも頷いた。
存外、この相棒も天然だったのだと
思い出しながら。


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