Royal knights.2

□時空を超えた最悪魔王
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マグナモンは眉を顰めると
アルフォースブイドラモンを止めようと
その腕を引っ張った。
「ちょっ、何すんのマグナ!?」
「やめとけヴィドラ。
 アイツ、可笑しい!」
「……おかしい?」
言って首を傾げた
アルフォースブイドラモンを
もう一度見上げると、
綻び始めていた箇所は
既に修復されていた。
その事実に、
マグナモンは再び眉を顰めた。
しかしアルフォースブイドラモンは
マグナモンの考えに気付く事無く、
デーモンを振り返った。
「……どうゆう意味か
 よく分かんないけど、
 アイツを野放しに
 しとくワケにはいかないだろ!?」
言ってアルフォースブイドラモンは
マグナモンの腕を振り切り、
再びデーモンに斬りかかって行った。
「ヴィドラ!!」
斬り合う二人を傍観しながら、
マグナモンは考えた。
あのデーモンは、恐らく
瞬時にデータを分解する事が出来る。
対してアルフォースブイドラモンは
その名が有する通りの
聖なるオーバーライトのお陰で、
データの組み直しを瞬時に行える。
怪我の治りが早いのもその為だと、
以前古文書で読んだ。
……しかしそれにしたって。
ほんの少し掴まれた程度、
掠った程度で綻び始めるなら、
恐らく取っ組み合いになっては
いくらアルフォースブイドラモンの
治癒力でも追っ付かない可能性がある。
つまり、接近戦よりも
間合いを取った戦い方の方が
危険も少なく戦える筈だと、
マグナモンは考え至った。
「『プラズマシュート』!!」
マグナモンはボール状のプラズマ弾を
デーモンに向けて放った。
その隙に、アルフォースブイドラモンは
一旦デーモンから離れた。
「ヴィドラ!
 奴にあまり近付くな!
 間合いを取って戦え!!」
マグナモンのアドバイスに、
アルフォースブイドラモンは
笑顔で頷いた。
「分かった!
 『シャイニングVフォース』!!」
言ってアルフォースブイドラモンは
体勢を立て直し再び迫り来る
デーモンに向け、
胸のアーマーから超熱線を放った。
「『フレイムインフェルノ』!!」
デーモンは
熱線を火炎で押し返そうと放った。
それは二人の中央でぶつかり合い、
爆発を起こした。
その爆発に紛れて
アルフォースブイドラモンは
空を駆け抜け、
デーモンの脇から光の剣を振り抜いた。
それを見て、
お前何も分かってないだろと
マグナモンは頭を抱えたが、
そんな事を言っているような
場合でもなかった。


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