Kernel.2

□十二神将主催の花火大会
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「……あのさぁ、クンビラモン。
 ミヒラモンが人混み嫌いって、
 オレっちさっき言ったじゃん?」
「つかソレ以前にさ。
 インダラモンとヴァジラモン
 鉢合わせさせちゃったらダメだろ。」
「あぁ、大喧嘩必須だよな。」
サンティラモンのツッコミに
クンビラモンも
それはダメだと気付いたようで、
一瞬目を背けて新たな提案を考えた。
「……じゃあさ!
 チャツラモンと
 アンティラモンも
 誘えば良いんじゃないかな!?」
「あー……。」
「ヴァジラモンが
 どうかは知らないケド、
 インダラモンは基本
 チャツラモンの忠告聞かねぇよ?」
再びの指摘に、クンビラモンは
これまでを思い返して頭を抱えた。
「……じゃあアレだ。
 シェンウーモン様方も誘おう!」
「……いや、民間の祭りに
 四聖獣様方が出向くのはどうだよ。」
「ちょっとした騒ぎになるよな。」
「てか、バイフーモン様と
 シェンウーモン様のデートとか、
 人間達に見せて良いもんなワケ?」
変な噂立てられんのはゴメンだぜ、
と溜息を吐くシンドゥーラモンに、
クンビラモンはまた頭を抱えた。
その様子に
サンティラモンも溜息を吐き、
一つ提案をした。
「花火大会さ、中央神殿で開かねぇ?」
「……え、どーゆう事?」
「いや、だからさ……。
 オレらで花火作って、
 スーツェーモン様や
 パジラモン達も呼んで、
 小さい花火大会でも
 やってみねぇかって話だよ。」
「……オイラ達主催の、花火大会?」
「そ。告知も
 内々で済ましちゃえば、
 四聖獣の皆様が揃っても
 変に目立ったりしねぇだろ?」
「いーじゃん! ソレ面白そう!!」
「サンティラモン。
 アンタってさ、偶に賢いよね。」
「"たまに"は余計だろ!?」
「いいんじゃない? それでいこうか。」
「ぃよっしゃ!!
 したらオレっち、
 早速皆に知らせてくるぜ!!!」
そう言うや否や、シンドゥーラモンは
情報を広めんと飛び立って行った。
「……さぁて、そしたらオイラは
 花火の作り方でも調べようかな。」
「じゃ、オレは
 南の神殿に戻って
 火薬の確認してくるわ。」
「おー。じゃあ、後で
 花火のレシピか何か送るよ。」
「了解。」
そう言葉を交わすと、サンティラモンは
南の神殿への帰路に着いた。


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