Royal Knights

□暑さの凌ぎ方
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「じゃあ、コレならどうだ!!?」
「うわぁ!?」
突然脇腹に腕を回してきた
アルフォースブイドラモンに驚き、
マグナモンは情けない声を上げてしまった。
その事実に赤面するも、
アルフォースブイドラモンは特に
気にしていないらしく、
ニッコリと笑っていた。
「これならマグナも
 冷たくて気持ち良いだろ?」
「……逆にお腹が冷えそうだ。」
それに作業もしづらい、とマグナモンは
何とか気持ちを落ち着けて言った。
すると、アルフォースブイドラモンは
「え〜!?」と不満げに声を荒げた。
「そんなに暑いなら、
 先に部屋へ帰れば良いだろ。」
冷蔵庫にアイスも入っているんだし、と
マグナモンがやや呆れ気味に言えば、
アルフォースブイドラモンは
ムゥッと頬を膨らませた。
「何だよ、マグナは
 オレと居たくないのか……?」
拗ねた様に言うアルフォースブイドラモンが
あまりに可愛くて、
マグナモンは思わず赤面し固まった。
勿論、マグナモンとて
アルフォースブイドラモンと
一緒に居たいのだが、任務を途中で
放り投げる訳にはいかなかった。
「ヴィドラ。」
「っ……!」
呼ぶと、アルフォースブイドラモンは
怒られるとでも思ったのか、
マグナモンを抱き締める腕を強め、
離れるものかと身体を強ばらせた。
それがまた可愛くて。
マグナモンはクスリと笑った。
それにアルフォースブイドラモンが
首を傾げると、マグナモンは
優しく笑いかけた。
「じゃあ、室温を少し
 下げても良いから、
 大人しく待っていてくれ。」
「……良いの?」
恐る恐る聞き返す
アルフォースブイドラモンに笑顔で
頷いてやれば、その顔は
みるみる内に明るく輝いた。
「やったぁ!」
アルフォースブイドラモンは
嬉しそうに笑い、部屋の隅にある
空調機へ駆け寄って、
この情報室の温度設定を2度程下げた。
それを横目で見ながら、マグナモンは
この甘えん坊な相棒の為に、
早く仕事を終えてしまおうと
その手を早めた。

END

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