Royal Knights

□寒い夜にはぬくもりを
2ページ/2ページ

「はぁ〜。やっぱり
 マグナ、あったかい。」
その言葉に、マグナモンの中で
何かがプチッと切れ、彼は無言のまま
腕のアーマー部分で
腰に抱きついている相棒を
力いっぱい殴った。
「いぃっったぁあ!!!
 ちょっ、え、マグナ!? 何すんの!?」
「煩い!! オレで暖を取るな!!!」
突然の衝撃に、
アルフォースブイドラモンは
抱きついていた腕を放して
殴られた頭に手をやった。
それを、マグナモンは更に怒鳴りつけた。
「だぁって、
 仕方ないじゃん! 寒いんだもん!」
「あのなぁ……。
 寒いのはオレだって
 同じなんだ、
 ちょっとぐらい我慢しろ。」
言って、ホストサーバーへ帰ろうと
背を向けたマグナモンに、
アルフォースブイドラモンは
頬を膨らませた。
子供の様に文句を垂らす
アルフォースブイドラモンに
一つ溜息を漏らすと、
マグナモンは振り向いた。
「いつまでも
 むくれていないで、さっさと帰るぞ。」
「だぁってさぁ!」
「……せっかく用意した
 クリスマスの御馳走、食べないのか?」
マグナモンの言葉に、
アルフォースブイドラモンは
キョトンとして首を傾げた。
御馳走の話なんて初耳だし、
一体いつの間に用意していたのかと、
アルフォースブイドラモンは
疑問でならなかった。
「ごちそう、あるの?」
「ああ。クリスマスケーキもあるぞ。」
「何で?」
「クリスマスだからに決まってるだろ。」
間抜けな問いかけをしてくる相棒に、
マグナモンは呆れた様に
溜息を吐いて答えた。
「っじゃなくて、いつの間に!?」
「昨日から今日にかけて。
 出掛ける前に、ちょこっとな。」
マグナモンの答えに、
アルフォースブイドラモンは
嬉しそうな笑みを浮かべた。
「ぃやったぁ〜〜!! マグナ大好きっ!!!」
大声で言うと、
アルフォースブイドラモンは
再びマグナモンに抱きついた。
やはり子供の様なそれが可愛くて、
マグナモンは苦笑を浮かべた。
「じゃあほら、早く帰るぞ。」
「うんっ!」
言って、2人は仲良く手を繋いで
ホストサーバーへと帰って行った。


END


前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ