Royal Knights

□愛を送る季節
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「それで、
 バレンタインに
 栗金団を渡すのか。」
「うん。クリキントンをチョコで
 包んだ感じのヤツあげたいんだ!」
その発言に、デュナスモンは
また首を傾げた。
栗金団を、チョコで包む?
「それ、合うのか?」
「知らない。」
首を横に振ってあっけらかんと答えた
アルフォースブイドラモンに、
デュナスモンは溜息を吐いた。
後先考えないのは問題だなと思いながら。
「知らないって、
 合わなかったらどうするつもりだ。」
「え〜?
 でもさ、好きなものが
 合体してたらおいしくない?」
「……合う合わないがあるだろ。」
「まずいかなぁ?」
「個別にプレゼント
 するのが無難じゃないのか?」
言えば、アルフォースブイドラモンは
「そっか」と呟いて素直に引き下がった。
が、コイツは引き下がった様に見せて
実はまだ諦めてない事も多いので、
油断はできない。
「まぁとりあえずさ、
 クリキントンの作り方
 教えてよ!
 デュナスなら作れるだろ?」
「作れない事はないが……。
 俺の場合、ロードナイトモンの
 好みに合わせて作って
 いるから、甘さはかなり控えめだぞ?」
その言葉に、アルフォースブイドラモンは
キョトンとした。
甘さ控えめの意味が、
いまいち分からなかった様だ。
「え、クリキントンなんだろ?」
「栗金団だけど。」
「……同じ料理なら
 味も一緒じゃないの?」
「違うだろ。好みは人それぞれだしな。」
「味違うなら違う料理じゃないの?」
「……玉子焼きとか、
 店によって味違うだろ。」
デュナスモンの言葉に、
アルフォースブイドラモンは
玉子焼きの味を思い出しているのか、
黙り込んで何やら考えている様だった。
「………違うよ! 甘くないのは、
 たまご焼きとは違う何かだって!!」
訳の分からない主張を始めた
アルフォースブイドラモンに、
デュナスモンは冷めた目を向けた。
そんな目線に、
アルフォースブイドラモンは
「何だよ」とむくれた。


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