Royal Knights

□甘いお菓子にお返しを
2ページ/2ページ

抱き付いたままで
暫くいると満足したのか、
アルフォースブイドラモンは
その腕を緩めた。
すると、マグナモンは思い出した様に
小さな箱を取り出し、それを
アルフォースブイドラモンに渡した。
「……マグナ?」
「今日は
 ホワイトデーだからな。
 バレンタインのお返しだ。」
笑顔と共に言ってやれば、
アルフォースブイドラモンは
至極嬉しそうに笑った。
「……ね、開けていい?」
「ああ。」
マグナモンの答えを聞くや否や、
アルフォースブイドラモンは
貰った箱を開けてみた。
そこには、小さくて可愛いサイズの
きなこもちのお団子が
5、6個入っていた。
美味しそうなきなこもちに、
アルフォースブイドラモンは
目を輝かせた。
「……ね、食べていい?」
「当たり前だろ、
 その為に作ったんだから。」
「やったぁ!」
言うと、アルフォースブイドラモンは
きなこもちを一つ口へ入れた。
口の中に、きな粉の
程良い甘さが広がり、
噛むと中から甘い黒蜜が出て来て
更に甘くなった。
その甘味に、
アルフォースブイドラモンは
嬉しそうに頬を緩ませた。
「美味しいか?」
「うん! すっごく
 甘くておいしいよ!」
アルフォースブイドラモンの答えに、
マグナモンは安心した様な
笑みを浮かべ、
愛しい相棒の頭を撫でた。
するとアルフォースブイドラモンは、
更に嬉しそうに笑った。
「マグナも一個食べる?」
美味しいよ、と
アルフォースブイドラモンは
きなこもちを一つ
マグナモンに差し出した。
「いいよ。一応、味見はしたから。」
「そぅ?」
断られると、
アルフォースブイドラモンは
手に持ったきなこもちを
そのまま自分の口の中へ入れた。
本当に美味しそうにそれを食べる
アルフォースブイドラモンを、
マグナモンは心底愛おしく感じながら、
その頭を撫でてやった。


END


前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ