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□A happy new year
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12月31日、深夜___
ジョーカーは自室のベッドの中で目を開いた。
___何だか嫌な雰囲気が漂っている。

ついさっきまで、彼の隣で寝ていたはずのクイーンの姿はすでにない。
その時点でジョーカーには、その“雰囲気”を作り出している正体が分かってしまっていた。
「クイーン…」
____また、あなたですか…
大方、またしても日本の年末、年始ムードを盛り上げようとでもしているのだろう。
ジョーカーは軽く溜め息をつくと、安眠の時間を取り戻す為に起き上がった。

「RD?」
[...........]
やはり、RDからの返事はなかった。

着慣れた黒い中国服に袖を通し、部屋を出る。廊下に変わった所は無さそうだった。
そのままクイーンのアジトと化している部屋の前に進み、安眠を邪魔された怒りを抑え込み、ドアノブを回した。

「何、してるんですか?」
絶対零度のようなジョーカーの冷たい言葉も、部屋の中央にいる人物には届きそうにない。
「クイーン?」
ジョーカーは、彼を振り返ろうともしないでもぞもぞと動いている物体につかつかと近づいて行く。
「いったいどういう…」
彼は、どういうつもりですか!と言おうとして、後半の言葉を飲み込んだ。

「あ、ジョーカー君!さすが、いいタイミングだね!どうだい、これ?」
ようやく彼の存在に気付いたらしいクイーンが彼を振り返った。
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