プリンスorプリンセス?
「ぎゃああああああああああああ!!!!」
正華学園高等部。今日もここではなんとも必死な悲鳴が木霊していた。
この悲鳴の主は無道荒太(ムドウアラタ)16歳、男。この学園唯一の男子生徒である。
「待てぇい荒太!!ナゼ私から逃げるんだ?!」
必死な悲鳴を上げながら全力疾走する荒太を追いかけるのは、学園の王子様・桜木紲那(サクラギセツナ)。見た目も中身も男らしいが、れっきとした女子生徒である。
何故荒太が逃げているのかというと、これには男として非常にカナシイ訳があった。
「よーし!!やっと捕まえたぞ荒太ぁ!!」
「ちくしょーーー!!退けよこのっ!!」
「フフフフ……もう離さないぞ荒太vv」
「ぎゃああああああああああ!!来るな!!寄るなっ!!触るなぁああああああああああ!!!!」
「フフフフ…v…そんな口聞く余裕なんてやらないぞVv」
「ひゃぅっ?!やっ…、だっ、だめっ…!!」
「フフフフフフフフ…♪」
「あっ…!!あ、ぁんっ…!!んっ、やっ……ひあぁっ――!!!!」
「ふふふ……カワイいぞ荒太vV(ハァハァ(*´Д`))」
……荒太の日常は、常にこんな感じ。
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