零の魔女

□16話
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小さな島でカイリとアモが修業し始め早1年
最初はカイリを毛嫌っていたアモも慣れ始め修業に集中することになった

昨日の夜中までアモに付き合っていたため
カイリは自室のベッドで横になり休んでいた

「いやー…やっぱ俺もおっさんになったなぁ…
 若い子の体力にはついていくので精一杯だわ」

誰にも聞こえない独り言をつぶやき
近くにおいておいた水を口に含む

プルプルプルッ プルプルプルッ

電伝虫が鳴る
それは昔預けられてそのまま放置していた海軍用の電伝虫
もちろんそれを知っているのは海軍の上の者たち
数年前海軍から姿消してからそれが鳴らなくなった日はない
もちろん毎日シカトしているのだが

だが今日は気分が違った

自分でも何かわからないが、ただの好奇心かもしれない

カイリは鳴り続ける電伝虫をしばらく見つめ
ニヤリと笑みを浮かべ電話をとる

[!!おい、カイリか!!]

「お久しぶりですねぇ、センゴクさん」

[貴様!今何処にいる?!]

「やだなぁ、いうわけないでしょ?
 何のために逃亡したのかわかったもんじゃない」

[……戻ってこい、お前の力が必要だ]

「嫌だね、俺は俺の為に強くなったんだ
 あんたらみたいな裏で何してるかわかんない奴らに力を貸す気はない」

[……お前が何を見たかは知らんが、お前も生きているなら1年前の戦争のことは知っているだろう]

「あぁ…白ひげとそこの2番隊隊長が死んだ事件の奴?
 もちろん知ってるよ」

[今は大人しくしているみたいだがまた奴らが何を起こしてくるかわからん、だから」

「自分で何とかすれば?俺は興味がない
 むしろ麦わら達が次何をするかわくわくしてるぐらいだし」

[!!…まさか貴様、海賊に寝返ったんじゃあるまいな]

「だからいっただろ?
 俺は俺の為に強くなった、基本的には誰にも力を貸す気はない

 …あ、今は例外だけど」

[!!!!!貴様!!!]

「今やっと俺より強くなる可能性の奴を見つけたからね
 もちろん今俺より弱いけど…だから今それには手を貸してやってる」

[……何をしているかわかっているんだろうな]

「もちろん、俺の行動に腹が立つなら
 あんたが直々に俺を殺しにくれば?
 何千人腕っ節のいい奴らつれてきてもただの死にに来るようなもんだから
 命の無駄遣いになるし止めた方がいいと思うけど
 まぁ、元から見つかる気もないし
 あんたや大将たちが来てもやられる気は全くないけどね」

[……昔からお前の考えてることはわからん]

「それが俺の長所でもあり短所でもある、ガキの頃からみてるあんたは知ってるだろ
 俺なんかを探すより、他2人をさっさと探したほうがいいんじゃねぇの?
 俺も他2人の考えてることはわかんねぇからなー
 あいつらこそ…暴れたらどうなるかわかんねーけど」

「……またかける」

そういってきれた電話

「またって…今日みたいな気分じゃなきゃまたシカトするけども」

カイリはまた一口水を飲みベッドに横になった
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