零の魔女

□15話
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「毒鴉!!!!」

アモはベランダでのんびり新聞を読んでいた人物に攻撃をしかける
その人物は新聞から目線を離し空を見えげアモを視界に入れる

「久しぶりだねぇ、魔女の娘
 確かに殺しに来いとはいったけど…来るの早すぎ」

その人物・カイリは口元に笑みを浮かべてアモの攻撃をすんなりと避けた

「…チッ…」

「相変わらず品がないね
 一応年頃の女の子なんだからもっと品をもったほうがいいと思うけど?」

「余計なお世話だよ」

アモはカイリの目の前に降り立ち
眉間に皺を寄せカイリを睨む

「ククク、まぁ…前より落ち着きはもったみたいだね
 にしてもさ…君も、大変だったね」

カイリは楽しそうな笑みを浮かべ
先程まで読んでいた新聞の記事をアモに見せる

「!!」

それは1年前の新聞でマリンフォードで行われた大きな戦争の記事

「白ひげとポートガス・D・エースの死
 なんか麦わらも死んだとか一瞬書かれてたけど彼は生きてたみたいだね
 なんかまたマリンフォード戻ってなんかしてたみただし」

カイリは新聞を読むがアモの耳には入らず何かを我慢するように唇を噛む
そしてアモの顎に紅い血が伝う
それを横目で見てカイリはまた口元に笑みを浮かべた












ベポに報告を受けたローは島の奥に入り
遠くから2人の様子を見守っていた

「あいつは…海軍元中将…カイリ…
 なんで…こんなところに…」










アモはどこか決心したようにゆっくり口を開いた

「…ねぇ…」

カイリはまたのんびり椅子に腰をかけ出していた紅茶を一口飲んだ

「……僕を…



 …強くしてよ…」




アモの言葉にカイリの手は止まり
笑みを浮かべたままアモをみる

「へぇ…君はいいの?
 一応俺は君の母親を殺した奴だよ?
 そんな奴の弟子に何かなっちゃって」

「っっっ…前言った…
 強くなって俺を殺しに来いって
 だから…お前より強くなったら…絶対お前を殺す…
 強くなるため…だから…」

アモの言葉に持っていた紅茶を机に戻し
椅子から腰を上げ俯くアモに近づく

「いいよ、君を強くしてあげる
 そして…俺を超えるぐらい強くなって俺を殺しなよ
 …俺より強くなれればの話だけどね…」

「っっっ…相変わらず…ムカつくね、おっさん」

「ククク、よく言われる」














「そういうことで、僕…この島に残る事にした」

アモはカイリを連れ船へと戻りみんなにそう告げた

「えー!!!アモ一緒に来ないのー!!」

「っか誰だよ!!その男!!もしかしてこの数分でうわk」

ドガッッッッ

余計な事をいった船員はローの手のよって砂浜に沈められた
そしてローは笑顔でアモの横にたつカイリを睨む

「てめぇ…なんでこんな島にいやがる…」

「ん?海軍達に見つかんないため
 ほら、俺勝手にやめたから俺のこと探しまわってるぽいんだよね
 だからそれから逃げるため…かな?」

「キャプテン、その男知ってるんすか?」

「…海軍元中将カイリ…てめぇらも名前ぐらい聞いた時あんだろ」

ローの口からでた言葉に船員達は一瞬固まる

「えぇえええええ!!!あ、あの若くして中将までになった?!!」

「そして行方をくらましてた?!!」

騒ぎだす船員達に
カイリは楽しそうな笑みを浮かべる

「俺も有名人だなぁ」

「…で、アモ…お前は本当にここに残るのか?」

カイリを殺気をこめた眼で睨みつけ
その隣に立つアモを見る
アモは悲しそうにローを見る

「ごめん…我儘ばっかり言って…
 でも、僕は…強くならなきゃいけないから
 そのためには、ここにいなきゃいけないから…」

ローの前に立つアモは顔を俯かせ、声を震わせてそう言った
そんな様子のアモの頭をローは優しく撫でる

「別にいい、お前はお前のやりたい事をすればいい」

そしてローはアモを抱きしめた

「そして…絶対…俺の元に戻ってこい」

「…わかってる、絶対…ローの所に帰ってくる」

アモもローの背中に手を回した
それを最後にハートの海賊団は
アモを島に残し去っていった

「…」

「青春だねぇ」

「うるさいよ」

「クク…まぁ…これから1年?
 よろしく頼むよ、魔女の娘さん」

「僕はエドワード・アモって名前があるんだけど」

「じゃあ…アモちゃん?
 俺のこともお前とかじゃなくてちゃんと名前で呼んでね
 あ、師匠って呼ぶんならそれでもいいけど」

「……腹立つ……」

「最初からそんなんじゃ1年持たないよ」

カイリは楽しそうな笑みをアモに向け
アモは眉間に皺を寄せてカイリを睨んだ

「絶対…殺してやるから…」

「ククク…期待しないで待ってるよ」







それから1年、アモは
自信を強くするためカイリの元で修業を重ねた
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