零の魔女

□10話
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涙が止まらない
身体が動かない
どれだけの時間が経ったのだろう
耳にはみんなの泣き叫ぶ声や
まだ続く戦闘の音が聞こえる

まだ、戦いは終わっていないのに
まだ、動かなきゃいけないのに

色々な感情が混ざり合って何をすればいいかがわからない

「お前もじゃ!!魔女ぉお!!!」

赤犬の声が近くで聞こえたが動かないアモの身体
しかしアモは服の袖をひっぱられいつの間にか鬼犬の背に乗っていた
はっと前を見れば、白ひげに潰されている赤犬

「!!、お、お父さん!!」

―ボッゴォン!!!

白ひげは黙って赤犬を攻撃し
マリンフォードを真っ二つにした

「崩壊する!!!海軍本部が……!!!
 崩れるーーー!!!」

割れた地に落ちていく赤犬や他の海兵・白ひげの船員達が落ちていく
そして白ひげと船員達が隔離された

「顔半分失って…!!まだこんな力を…!!!」

「まだまだ!!!」

顔半分失ってまだ怒りのままに身体を動かす白ひげ
その後ろ姿を見て出ていた涙を自分の手で雑に拭き、
顔をパンッと叩く

(泣いてばっかじゃ…)

アモは指笛を鳴らし、鬼犬を呼んだ
そして鬼犬に乗り込み、割れた地を飛び越えようとする

「来るんじゃねぇ!馬鹿娘!!」

「!!、で、でも・・・」

白ひげに怒鳴られ、動きを止める

「おい…あれ…何だありゃあ
 本部要塞の影に何かいるぞぉ!!!」

「それだけじゃない!!
 処刑台の上にいるのは誰だ…!!」









「おお…やっと気付きやがった」









「…!!!貴様らが!!!…一体どうやってここに!!?」

「フッフッフッフッフッフ!!!最高だ
 こりゃすげぇのが出てきやがった!!」

「てめぇ…」







「黒ひげ海賊団!!!」






「久しいな!!!…死に目に会えそうでよかったぜオヤジィ!!!」





















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