零の魔女

□14話
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「ぁ、そういえばこの島に何でいるの?この島男の人入れないはずじゃ」

「麦わら屋のついでだ」

「…やっぱりルフィはここにいるんだ、勘は当たってたんだ」

「……麦わら屋に用があるのか?」

「…ぅん、ちょっとね…ルフィ、どこにいるかわかる?」

「…森の奥にいる」

「そっか、ちょっと行ってくる…」

アモは森へと足を踏み入れた
しばらく歩き続けると、見た時がない大きな猛獣

―ガルルッ

「…」

しばらく睨みあったが、アモは何事もなかったように足を進めた
猛獣は歩き出すアモをしばらく睨み、ものすごい勢いで襲いかかる
が、空中で大量の血を吹き出し傷だらけで地に落ちた

「……僕、機嫌悪いから……ね?鬼犬…」

―グルッ

アモの後ろには血まみれになっている肉の塊を銜えていた

「…ねぇ、ルフィはどっち?」

アモは紅い血を浴びた鬼犬に近づき、頭を撫でた
鬼犬は嬉しそうに目を細めた、そしてアモの後ろを真っ直ぐと見詰めた

「お!!アモ!!」

後ろからルフィの声が聞こえた
振り向けば、ジンベエに背負われている傷だらけのルフィが手を振っていた

「ルフィ!よかった…無事だったんだ!」

「おう!」

「アモか…何故ここだとわかったんじゃ?」

「ただの勘だよ、それよりジンベエ…僕、ルフィと話がしたいんだ…
 少し、時間をちょうだい」

「……わかった、」

ジンベエはルフィを下ろしその場から去っていった
そしてルフィとアモの2人になった

「…あのさ、ルフィにお願いというか…言っておきたい事があるんだけど」

「なんだ?」

「僕ね、ルフィにとってのエースの代わりになりたいの
 もちろん、エースのかわりなんて無理なんてわかってる…
 でも、僕…ルフィの助けになりたいんだ」

「…」

「僕を、ルフィの船に乗せてほしい…んだけど…」

「…シシシッ!!全然いいに決まってんじゃねぇか!!」

「!!…ありがと!」

「でも!!!!俺は守られたりしねぇ!!おまえの事は俺が守る!!」

「!…くすくす、楽しみにしてる♪
 でも…ルフィ…これからすぐにシャボンシティに向かうの?」

一瞬見せた笑顔はすぐ消え、真剣な表情を見せるアモ
それにルフィも少し固まる

「…僕がいう筋合いはないかもしれないけど…
 ルフィが今シャボンシティに行って仲間と無事合流したとしても…
 すぐ、同じような状況になると思うよ?
 ルフィ達、麦わら海賊団は新世界に行くには全員が弱すぎる」

「!!」

「もちろん、僕が船に乗るからには全員を守るつもり
 でも…僕にだって限界はある…」

「……」

ルフィは顔を俯かせ、力強く拳を作った

「…ごめんね、いきなり色々一気に言っちゃった…
 でも…本当の事だから…一応、考えてみて…」

アモはルフィだけをその場に残し、
岸へと1人戻っていった








(色々…一気に言いすぎちゃったのかな…でも、しょうがないもんね…)

申し訳ないという気持ちになりながら下を見ながらポツポツと歩く

「おぉ!零の魔女じゃないか!」

岸へと着けば、聞き覚えのある声
ふと顔をあげれば水に濡れたレイリーがいた

「…レイリーさん、なんでここに?」

「おそらく、お前さんと同じような理由だ」

「…そう、悪いけど…ルフィにはもう忠告してきたよ…
 そして…新世界ではルフィのことは、僕が守る」

レイリーと向き合って話すアモの言葉に
目を見開いて驚くハート海賊団

「ちょ!アモは麦わらの仲間になんのか?!」

「えぇ!!ウソだよね!」

「…」

ローは黙ってアモを見つめた

「仲間にはならないよ、僕はあくまで白ひげの船員だもん
 でも、しばらくルフィの船にはお世話になる」

「…なんでだ」

「エースの代わりだよ、エースの代わりにルフィの世話をする
 そして僕自身も強くなる…そう、決めたんだ」

「そうか…だが、しばらくルフィ君は私が預かろう」

「そうしてくれるとありがたいな、僕は僕で強くならなきゃ」

「ルフィ君には色々教えなきゃいけないことがある、しばらくこの島に世話になろうと思う」

「…わかった、じゃあ僕は自分の修業をする
 この島だとルフィの邪魔になるし…この島はでるよ」

「わかった、ルフィくんにあったら伝えておこう」

「お願いします、じゃあ…僕は」

ガシッ

いきなり腕を強く掴まれた
見れば、ローがアモの腕を掴んでいた、もう逃がさないかのように…。

「…なら、俺の傍にいろ」

「ぇ、でも…僕は」

「煩い、もう我儘はきかねぇ…どうせすぐ麦わらのもとへ行くんだろ?
 それまでの間ぐらい俺の傍にいやがれ」

ローは目を細め、アモを睨んでいた
今まで見たときのない表情にアモは肩を震わせた
だが、はぁとため息をつきすぐ笑顔を見せた

「わかった、僕ローの船でお世話になるよ!
 僕もローの傍にいたいし!」

そういってローに抱きついた
ローはそれを受けめ、アモの頭を撫でた
















そしてアモはハート海賊団の船に乗り
女ヶ島を離れていった













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