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□希望の話
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コトンと軽い音をたてて床に落ちた弾が英二の足元へと転がった。
腰を屈めてつまみ上げたそれをアッシュの掌に乗せる。


「悪いな」


アッシュは口の端を歪めて微笑むとその弾を元の銃へと装填し直した。



「……日本には銃なんか無いんだってな」



「ああ。認められてないからね。警察はともかく一般人は」



「いい社会だ」



アッシュは銃の安全装置を確かめるとそれをジーンズと腰との隙間へ差し込んだ。



「俺もそんな世界に生きてみたいよ」






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